製図(新JIS)

2010年に改正された製図の線 JIS B 0001 (2010)より抜粋

1.線の種類及び用途

用途による名称線の種類 c)線の用途
外形線太い実線対象物の見える部分の形状を表わすのに用いる。
寸法線細い実線寸法記入に用いる。
寸法補助線寸法を記入するために図形から引き出すのに用いる。
引出線(参照線を含む)記述・記号などを示すために引き出すのに用いる。
回転断面線図形内にその部分の切り口を90°回転して表わすのに用いる。
中心線図形に中心線を簡略化して表わすのに用いる。
水準面線水面、液面などの位置を表わすのに用いる。
かくれ線細い破線又は太い破線対象物の見えない部分の形状を表わすのに用いる。
※ eミシン目線跳び破線布、皮、シート材の縫い目を表わすのに用いる。
※ 連結線点線制御機器の内部リンク、開閉機器の連動動作などを表わすのに用いる。
中心線細い一点鎖線a)図形の中心を表わすのに用いる。
b)中心が移動する中心軌跡を表わすのに用いる。
基準線特に位置決定のよりどころであることを明示するのに用いる。
ピッチ線繰返し図形のピッチをとる基準を表わすのに用いる。
特殊指定線太い一点鎖線特殊な加工を施す部分など特別な要求事項を適用すべき範囲を表わすのに用いる。
想像線 細い二点鎖線a)隣接部分を参考に表わすのに用いる。
b)工具、ジグなどの位置参考に示すのに用いる。
c)可動部分を、移動中の特定の位置又は移動の限界の位置で表わすのに用いる。
d)加工前又は加工後の形状を表わすのに用いる。
e)繰返し示すのに用いる。
f)図示された断面の手前にある部分を表わすのに用いる。
重心線断面の重心を連ねた線を表わすのに用いる。
※ e光軸線レンズを通過する光軸を示す線を表わすのに用いる。

※ 

パイプライン、配線
囲い込み線

一点短鎖線水、油、蒸気、上・下水道などの配管経路を表わすのに用いる。
二点短鎖線
三点短鎖線
一点長鎖線水、油、蒸気、電源部、増幅部などの区別するのに線で囲い込んで、
ある機能を示すのに用いる。
二点長鎖線
三点長鎖線
一点二短鎖線
二点二短鎖線水、油、蒸気などの配管経路を表わすのに用いる。
三点二短鎖線
破断線不規則な波形の細い実

又はジグザグ線
対象物の一部を破った境界、又は一部を取り去った境界を表わすのに用い
る。
切断線細い一点鎖線で端部
及び方向の変わる部分
を太くした線 d)
断面図を描く場合、その断面位置を対応する図に表わすのに用いる。
ハッチング細い実線で、規則的に
並べたもの
図形の限定された特定の部分を他の部分と区別するのに用いる。
例えば断面の切り口を示す。
特殊な用途の線細い実線a)外形線及びかくれ線の延長を表わすのに用いる。
b)平面であることをX字状の2本の線で示すのに用いる。
c)位置を明示又は説明するのに用いる。
極太の実線圧延鋼板、ガラスなどの薄肉部の単線図示をするのに用いる。

(注)

a) JIS Z 8316には規定されていない。

b) 想像線は、投影法上では図形に現れないが、便宜上必要な形状を示すのに用いる。また、機能上・加工上の理解を助けるために、図形を補助的に示すためにも用いる。

  (例えば、継電器による断続関係付け)

c)その他の線の種類は、JIS Z 8312又はJIS Z 8321によるのがよい。

d)他の用途と混在のおそれがない場合には、端部及び方向の変わる部分を太い線にする必要はない。

 

※新たに加えられた用途の名称

2010年に改正された製図の記号 JIS B 0001 (2010)より抜粋

1.寸法補助記号の種類及びその呼び方

記号意味呼び方
180°を超える円弧の直径又は円の直径”まる”又は”ふぁい”
180°を超える球の円弧の直径又は球の直径”えすまる”又は”えすふぁい”
正方形の辺”かく”
半径”あーる”
コントロール半径(1)”しーあーる”
球半径”えすあーる”
円弧の長さ”えんこ”
45°の面取り”しー”
厚さ”てぃー”
※ ざぐり、深ざぐり”ざぐり”、”ふかざぐり”
※ 皿ざぐり”さらざぐり”
※ 穴深さ”あなふかさ”

※新たに加えられた記号

 

注(1)コントロール半径、CR(Control Radiusの略号)

直線部と半径曲線部との接続部が滑らかにつながり、最大許容半径と最小許容半径との間(二つの曲面に接する公差域)に半径が存在するように規制する半径(下図参照)。

2.穴寸法の表し方

 JIS B 0001(2010)旧指示例
穴の深さ
ざぐり穴及び深ざぐり穴
円形形状に指示する皿穴