ゴム

最終更新年月日: 2021年10月1日

 ※本稿は21年6月時点の最新情報を掲載しております。

ゴムの特長

ウレタン機械的強度が優れていますが、熱・薬品に弱い素材です。
また、硬度のバリエーションが豊富です。
ニトリル(NBR)

耐摩耗性・耐油性が優れ、安価です。

耐候性が劣るため、直射日光があたる場所やオゾンを発生する電気装置の近くは避ける必要があります。

クロロプレン(CR)特性のバランスがよく、安価です。
エチレン(EPDM)

耐候性が優れ、安価です。

耐油性・耐炎性は劣ります。

ブチル(IIR)

耐候性・気密性が優れているため、空気入りタイヤのインナーチューブなどに使用されています。

耐油性・耐炎性は劣ります。

ふっ素(FPM)ほとんどの特性が優れていますが、高価です。
シリコン(SI)耐熱性が優れていますが、機械的強度は劣ります。
また、やや高価です。
低弾性(ハネナイト®)

衝撃吸収性が優れています。

耐熱性、耐寒性、耐油性は劣ります。

硬度の目安

ショアA95 ゴルフボール
ショアA90 野球の硬球
ショアA70 軟球
ショアA50 プラスチック消しゴム
ショアA30 自転車のタイヤチューブ
gomu_05

※硬度の許容範囲: 記載値に対して±5です。

ゲルの硬度の表記について

アスカーCと針入度で表されています。

アスカーCとウレタン・ゴムの硬度表記で使用されているショアAの相関はおおよそ以下の表のようになります。

※針入度はJIS K2207に規格化されており、規定重量の針を試料中に垂直に進入させ、進入した長さにより試料の硬さを表します。

 

針入度の値は1/10mmが針入度1になります。(数値が大きいほど柔らかな材質になります。)

そのためショアやアスカーとの相対比較は困難となりますので比較表は掲載しておりません。

特性比較グラフ

特性順位

項目
機械的強度 シリコン 低弾性 ブチル エチレン ニトリル ふっ素 クロロプレン ウレタン
耐候性 ニトリル 低弾性 クロロプレン ウレタン ブチル シリコン エチレン ふっ素
耐摩耗性 シリコン 低弾性 ブチル エチレン クロロプレン ウレタン ニトリル ふっ素
耐熱性 低弾性 ウレタン ニトリル クロロプレン ブチル エチレン シリコン ふっ素
耐油性 ブチル エチレン 低弾性 シリコン クロロプレン ウレタン ニトリル ふっ素

ウレタン(エーテル系・エステル系)特性比較

特 性 エーテル系
(ショアA95・90)
エステル系
(ショアA70・50・30)
引張強度
伸 び
引裂強度
反発弾性
耐摩耗性 滑り摩耗
衝突摩耗
耐加水分解性
耐 油 性
強 度
耐 久 性
耐酸、耐アルカリ性

特性値

引張り強さ、伸びの各特性値はJIS規格K6251に基づき試験を行っております。

項目 単位 ニトリルゴム クロロプレンゴム エチレンゴム ブチルゴム ふっ素ゴム シリコンゴム 高強度 シリコンゴム 低弾性ゴム
比重 1.6 1.3 1.6 1.2 1.5 1.8 1.9 1.2 1.2 1.2 1.3 1.2
硬度 ショアA 70 50 65 65 65 80 60 70 50 50 57 32
引張り強さ MPa 12.7 4.4 13.3 12.8 7.5 12.5 10.8 7.4 8.8 7.8 8.3 10.3
伸び 370 400 460 490 380 330 270 300 330 400 810 840
最高使用温度 90 99 100 120 120 230 230 200 200 200 60 60
連続使用温度 80 80 80 80 80 210 210 150 150 150 30 30
耐寒性 −10 −10 −35 −40 −30 −10 −10 −70 −70 −50 10 10

耐薬品性比較

ウレタン ニトリル クロロプレン エチレン ブチル ふっ素 シリコン 低弾性
ガソリン軽油 × × △-○
強酸 ×
強アルカリ × ×
エーテル × ×-△ ×-△ △-○ ×-△ ×-△
ケトン × × ×-○ × ×

◎=優、○=良、△=可、×=不可

耐熱温度比較

ブルコラン®は長時間使用は80度、15分~20分程度の短時間使用で120度となります。

耐熱温度(℃)

特性値

項目単位ウレタンゴム低反発ウレ夕ン超低硬度ウレ夕ン
比重1.131.131.21.151.21.031.02
硬度ショアA95907050307015
引張り強さMPa44.144.631.327.418.511.80.6
伸び400530650690600250445
耐熱性70707070707080
耐寒性−40−20−20−20−20−20−40

※引張り強さ、伸びの各特性値はJIS規格K6251に基づき試験を行っております。